コントロール位置説明
コースの書かれた地図(コース図)には「コントロール位置説明表」と呼ばれる表が印刷されています。これを「ディスクリプション」あるいは「デフ」と呼びます。正しいコントロールを識別したり、コントロール位置に関する詳細な情報を知るために利用します。
※本項も小山様ファンクラブのページから引用させていただきました。
全体像
コントロール位置説明表の一例。トータス八ヶ岳10☆StarsCup2008(2008/9/21)で使用されたものです。上の例を用いてコントロール位置説明表の見方を説明していきます。第1行の
はクラス名、距離、登距離を表します。第2行の
はスタートフラッグ(地図上の△の地点)が小径と小径の分岐にあることを表します。4列目と5列目の破線が小径を、6列目のY字が分岐を表す記号です。途中を飛ばして最終行の
は最終コントロールからフィニッシュ地点までの距離が350mあり、この区間は(自分でルートを決めるのではなく)赤白テープ誘導に従って辿ることを示しています。
Step1.コントロール識別番号を確認する
第3行の
は1番コントロールに関する説明です。
まず、「1」の数字の横に「76」と書かれた数字がありますが、これは1番コントロールに76番の番号札が付いていることを表しています。もし1番コントロールに辿り着いたつもりが番号札に別の数字が書かれていたとしたら間違ったコントロールに辿り着いてしまったということです。間違ったコントロールに辿り着いただけでは失格になりませんが、それに気づかずに正しいコントロールに辿り着いたものと思って先に進んでしまうと失格になりますので注意して下さい。
初心者のうちはここまでで大丈夫です。正しい番号に来たかどうかを確認することが位置説明の最も大事な使い方になります。
Step2.設置位置の詳細な情報を読み取る
上記3行目の、1番コントロールをもう少し詳しく見てみましょう。4列目のVはこのコントロールが「穴」の周囲に設置されていることを表します。「穴の周囲」という漠然とした書き方をしましたが、第7列が「特徴物の西側」を表す記号で、この2つを組み合わせて1番コントロールは「穴の西側」にあることを表しています。
第6列の数字「1」は穴の深さが1mであることを示しています。
第3列の「→」は地図上の円の中に穴が複数存在し、その中の一番東の穴にコントロールが付いていることを表しています。1番コントロール周辺の地図を下に示します。地図上のVが穴を表す記号で、1番コントロールを表す円の中に確かに穴が複数あるのが分かります。
整理すると「1番コントロールは識別番号76。(複数ある穴のうち)東側にある深さ1mの穴のすぐ西側」となります。
なお、大会の初心者クラス(「N」や「G」の付くクラス)では 記号の代わりに日本語でコントロール位置説明が書かれている場合がほとんどです。
このほか、コントロール位置説明表に登場するすべての記号は、日本オリエンテーリング協会のサイト内、ISCD2018にて定義されています。
Step3.ディスクリプションケースと使って読み取り時間を削減する
上級者になると、わざわざ地図を折り返して位置説明を確認する時間すら惜しくなってきます。そんなときに活躍するのがディスクリプションケース。スタート枠で別刷りされた短冊状の位置説明が配布されるのでそれを入れて腕に取り付けておくことで、確認がスマートに出来るようになります。
ほんの数秒の話ではありますが、この確認がスマートにいかないとリズムが崩れかねないので、本格的に速くなることを目指すならぜひ手に入れておきたいアイテムです。