パンチングシステム

提供:StartFLAG ~オリエンテーリング資料館~
2021年12月6日 (月) 04:57時点におけるRito (トーク | 投稿記録)による版 (写真については数日中に撮ってアップロードしたいと思います。)
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パンチングシステムとは

オリエンテーリングの記録を取る時は、2つの情報が必要になります。

まずは、スタートからゴールまでかかった時間です。 これは他の時間を競うスポーツと同じですね。

もう一つ、オリエンテーリング特有の情報として必要なのが、コントロールを順番に回ってきたかどうかです。

他のスポーツではコースをショートカットすることはまず出来ません。しかし、自由にルートを決めることができるオリエンテーリングでは、選手が本当に順番通りにコントロールを回ってきたことを証明する必要があります。これを人間の力だけで行おうとすると、それぞれのコントロールに確認の人を置いて記録し、全選手がゴールした後に正しい順番で通ったかを各記録から確認する、という途方もない作業が待っています。

これでは大会なんてそうそう開催出来ません。

そこで開発されたのが、パンチングシステムと呼ばれる方法です。このページでは、現在日本で主流となっている、EMITシステム及びSportident(SI)システムについて解説します。

EMIT

現在、日本で最も使われているパンチングシステムがEMITです。

ノルウェーのEMIT社が製造、販売を行っており、日本ではEMIT協会が販売窓口となっています。

EMITシステムでは、

  • スタートユニット

スタートユニット.jpg

  • コントロールユニット

コントロールユニット.jpg

  • リーディングユニット

リーディングユニット.jpg

  • Eカード

Eカード.jpg

  • バックアップラベル

バックアップラベル.jpg

上記5つの道具を使用します。この中で競技者が持って走るのはEカードバックアップラベルです。

EMITシステムの使い方

スタート前

まず、レンタルの申込をしている人は、受付でEカードとバックアップラベルを受け取ります。バックアップラベルは、マイEカードの方も受け取る必要があります。

Eカードとバックアップラベルを受け取ったら、すぐにEカードへバックアップラベルを装着しましょう。

バックアップラベルは黄色の面を上にして、Eカードの裏、小さな窪みがたくさん並んでいる側に差し込みます。この時、上下どちらかを先に入れるようにすると入れやすいです。

ファイル:バックアップラベル付きEカード.jpg

このままだと、競技中に脱落することがあります。特に雨の日は顕著です。落としてしまうと失格になってしまう可能性がある上に、ゴミを山中に置いていってしまう事にもなります。

そのため、マスキングテープやビニールテープ、テーピングテープなどを用いてEカードに必ず固定しましょう。固定する際は、以下の写真のように上下、もしくは四隅を固定するのがおすすめです。

上下固定Eカード.jpg 四隅固定Eカード.jpg

また、Eカード本体を落としてしまう可能性もあります。紛失した場合、失格になるだけでなくEカードを弁償しなくてはなりません。

それを防ぐために、写真の様に指を通すバンドの部分にゴム紐を通し、時計やディスクリプションホルダーなどに固定することをおすすめします。

ファイル:ゴム紐付きEカード

Eカードの装着方法にルールはありませんが、コンパスの針がずれることを防ぐために、コンパスを持つ手の反対側に持つ方が多いです。どの指に装着するかも人それぞれです。色々試してみて、自分が扱いやすい付け方を探してみて下さい。

スタート

スタートは、大会によって若干異なることもありますが、基本的な流れは同じです。

まずは、スタート枠に入る時に、係員のチェックを受け、スタートユニットにEカードをはめ込みます。ここで、動作確認とデータの初期化を行います。もしもスタートユニットに付いているランプが点滅しなかった場合、故障している可能性がありますので、係員に声をかけて下さい。Eカードを交換することができます。問題なく光ったら、係員の指示に従って先に進んで下さい。

スタート1分前枠に着くと、各枠ごとにスタートユニットが設置されています。スタート10秒前になったらEカードをスタートユニットにはめ込んだままにしてください。

スタートの合図と共に、Eカードをスタートユニットから外した瞬間から時間の計測がスタートします。そのため、スタートユニットからEカードを外さずに地図を見てはいけません。

競技中~ゴール

競技中に目的のコントロールを見つけたら、コントロールユニットにEカードをはめ込んで下さい。ランプが付いている場合は点滅します。

この時、コントロールの情報がEカードに書き込まれると同時に、付いている針でバックアップラベルに穴が開くようになっています。競技中にEカードやコントロールユニットが故障した場合は、この時に開いたバックアップラベルの穴を確認することで、そのコントロールをパンチしたかどうかを証明することが出来ます。

使用済みバックアップラベル.jpg

そのため、Eカードをかざすだけでは穴が開かず、通過した証明が出来ない場合があります。必ずはめ込むようにしましょう。

ゴールにも、コントロールと同様にユニットが置いてあります。はめ込んだ瞬間がフィニッシュ時刻となります。後ろの人がパンチ出来なくなることもあるので、しっかりはめ込んだ後はすぐ避けて、後ろの人がパンチできるようにしましょう。

ゴール後

ゴール後は係員の指示に従って、計算センター(計セン)に向かってください。この時、ゴールした順番に並ぶようにして下さい。

計算センターに着いたら、係員の指示に従って、リーディングユニットの上にEカードを置いて下さい。この時、リーディングユニットに書いてある線に沿うように置いて下さい。

Eカード読み取り.jpg

もし、Eカードの記録では正しくコースを回れていないと判断された場合、係員がバックアップラベルを確認します。係員の指示に従って下さい。

係員からOKを貰ったら終了です。おつかれさまでした!

Sportident(SI)

編集中